防音ガラスはどこまで音を遮断できるのか

日本の住宅事情では騒音問題は深刻です。人間は五感で情報を認識していますが、特に聴覚から入る情報は非常に遮断が難しいからです。つまり一度気になりだした騒音は、それがなくなるまでずっと気になってしまうというわけです。
同様に自分が出す音が他者にとって迷惑になりはしないかという不安から、常に精神的抑圧を受ける場合もあります。こちらも他者が実際にどの程度の騒音として認識しているのか分からないために解決が難しい問題です。
壁がよほど薄い場合でなければ騒音の多くは窓を侵入口としていると考えられます。壁も床も音は通しますが、それらよりもずっと薄い窓とその周辺設備はより多くの騒音をとうしてしまうからです。

住宅の騒音問題に対する手段は「窓を無くすこと」です。実際音楽スタジオなどの防音室には基本的に窓がありませんし、あったとしても一般住宅のような開閉式ではなく、はめごろしです。

しかし一般住宅においては採光と換気の観点から、窓を完全に除去することは現実的に不可能です。そこで防音性能の高い窓が必要となるのですが、これがなかなか上手くいきません。窓ガラスそのものの遮音性能を向上させるためには、現在窓ガラスそのものを分厚くしていくしかないのですが、これには当然限界があります。また、一見遮音性能が向上しそうな複層ガラスについては、防音性能が向上することはほとんどないということが分かっています。

唯一実効性がある窓ガラスの防音対策は、二重サッシと考えられています。開口部の遮音性能にはJIS(日本工業規格)の等級付けがありますが、一般に騒音とされる60デシベル以上の音に対して、生活環境として望ましいレベルまで遮音することできるとされているからです。JISの等級でいうところの最高ランクとされるT4以上の遮音性能には、40デシベル以上の遮音が条件となりますが、二重サッシにはそれだけの性能がある商品が開発されています。